・・・Part1の続き
なぜ、フリーランスプランナーが求められるようになってきたのか?
それは、時代のニーズは、今やウォンツに変わり、以前よりより強くかつ多様化しており、装置産業で利益追求する企業には顧客のウォンツの実現は不可能である。欧米に目を向けると(特にイギリスのウエディングを紹介)、ウエディング特化の会場は、ほとんど存在せず、したがってその会場にプランナーはおらず、ウエディングプランナーは独立した存在である。もちろん、日本企業が進出したり、その模倣をしているバブル経済を迎えている東南アジアの国々では存在している。
装置産業は、膨大な初期投資が必要であり、当然のことではあるが、利益の追求は必要不可欠であり、特にゲストハウスの隆盛期に成功した経営者にとっては、面白いほど金儲けができた。ホテルと比べると、投資額は極端に少ないが、収益は投資額からすると比べ物にならないほど高率で、良い時代だけ見ると笑いが止まらない。ゲストハウスがなぜそこまで高率の収益(FB・付帯収入の原価率)が確保できたか、そして今では、世代特性(団塊世代ジュニア、ポスト団塊世代ジュニア、ゆとり世代、さとり世代、つくし世代)が激変し、ウエディングの顧客特性が大きく変化した。ゲストハウスは、ゼクシィありきビジネスということも言えるが、逆に件数確保が難しくなると高額な広告費の捻出も難しくなり、ビジネスとしては、竜頭蛇尾となってしまうのも必然的なことである。ゲストハウスも以前のような隆盛を極めた時代の活気はなくなったが、結果的にデフレ経済の影響を大きく受け、また、世代特性の変化により、「アクセスよりロケーション」という時代は過ぎ、今は真逆で、「アクセスありき」なので、ゲストハウスが隆盛を極めた時代の収入構造とは全く違い、一坪何千円で定期借地権契約をして広大な土地を借り、個別の会場ごとにプライベートガーデンやプールなどを配した邸宅とは異なり、アクセスは良いがビルインじゃゲストハウスの本来の魅力も半減しレストランとどこが違うかなどの疑問も感じ、かつ地代を含む賃借料も坪単価何万円となり、収入構造が全く異なる中、集客もむつかしい状況である。
このような状況の中、今後のウエディングにどのように携わっていくかが重要なポイントとなるが、現状から鑑みても、雇用条件が現状より極端に良くなることは予想できず、であるならば、フリーランスの道も悪くないと考える。そんなに先のことを考えてもしょうがないが、しかし、50年後には現在の1億2千7百万人の人口が、8000万人になるといわれ、100年後にはさらに4500万人になることが予想される。そのような中で、大好きなウエディングの仕事で一生過ごすことができたら、どんなに幸せかと思う人たちは少なくないはずだ。
一方で、もしかすると、フリーランスウエディングプランナーにとって一番いい時期は過ぎようとしているのかもしれない。webがどんどん進化し、労働人口が減れば、web依存型ビジネスはどんどん増えていく。そうなれば、フリーランスウエディングプランナーが収入の一部と考えている付帯収入もどんどんB to Cビジネスで取引され、高収益なビジネスも難しくなるだろう。その時までに、どのようなビジネス規模で、どんなビジネスを行っていけばよいか考えておく必要があるだろう。
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