最近来館数が減ってその結果年間施行件数が大幅に落ちてきたので何とかならないかという問い合わせが多い。頼みの綱のビジュアル系情報誌の費用対効果は低くなり、出稿ページ数を増やしても全く結果が出ないという。
ブライダル業界は、他力本願的な販売促進に頼り切ってきた結果、現在のような状態を招いたと思うが、いよいよ販促手法を自力で考えねばならない時が来たと言える。
では、自力施策とはいったいどんな施策か。
現在の新規来館経路は、雑誌、ポータルサイト、エージェントなどがほとんどで、いずれにしても他力本願的な経路である。現代では、WEBの力は絶大で、今やWEBなくして企業は成り立たないとまで言われているが、そんな時代にあってもホテルやその他の会場は、まだ、雑誌やポータルサイトに集客を頼りきっている。
これらは集客の手法としてはずせないのは確かだが、広告宣伝費の使い方をもう少し考えるべきだ。
大手のビジュアル系情報誌をみると、複数ページを出稿する会場と単ページ以下を出稿する会場に二極化しつつあり、後者は、いずれ出稿できなくなるであろうことは、現状のブライダルの統計数値を見れば容易に想像がつく。
要するに競うだけの市場規模がないからだ。もう、出稿ページを増やせば新規来館数が増える時代ではないのである。
このことに、早く気づき、宣伝広告費の新たな使い道を模索しなければ、年間100件以下の婚礼施行件数の会場は、将来、婚礼部門の経営維持ができなくなる。
この課題を一気に解決できる魔法のような施策はないのが現実で、いくつかの施策が相乗効果を生み、総合力となった結果が実績となる。
婚礼に限った事ではないが、やはり総合力が重要で、集客までの力、集客後の決定までの力、決定後のCSに対する力などすべてのステージにおける力が備わっていなければ、安定的な継続は難しくなる。
その中の「集客までの力」でも、更に初めの段階である「認知」つまり、存在を知ってもらう、ということについて考えてみよう。
現代は、前述したとおり企業にとってWEBは必須であり、検索上位表示なくして集客は考えられない時代になった。スマートフォンの普及によって、この傾向には更に拍車がかかっている。
しかし、今、WEBはとても厄介なものになってきた。現状のWEB検索の世界は、Googleのアルゴリズムが支配しており、このアルゴリズムはかなりの高頻度でアップデートされている。2年ほど前から、パンダアップデート、ペンギンアップデート、ハミングバードなどと呼ばれるアルゴリズムの変化のたびに検索表示順位が乱高下し、大きな話題になっている。
これは、Googleの正当で平等な施策とも判断でき、正当な良いものを上位表示する機会均等施策と言えるのだが、そのようなアルゴリズムの進化の為に、現在のSEO対策は非常に困難を極めている。
SEO業者と言えば、リンクを販売する(他のサイトからリンクさせる)ところがほとんどであるが、被リンクに対するGoogleの評価も、いつどのように変化するか予想することは非常に難しく、ただ被リンクを増やせば良いという単純なものではない。それどころか負の評価に繋がる恐れさえある。
例えば、ウェディング業界のビッグキーワードである「結婚式場」で検索すると、少し前までは1ページ目は個々の結婚式場がしのぎを削っていたが、今は殆どがポータルサイトである。この理由はいろいろ考えられるが、いずれにしてもGoogleの評価基準の変更による傾向の変化である。
このようにWEBは、毎日のように変化している厄介なものではあるが、現代は、WEBを制する者は集客を制するともいえる。
弊社も複数の会場のWEB戦略を請け負っているが、この重要性を再認識して積極的な施策を行えるところが生き残っていける時代なのである。
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